2016年11月3日木曜日

センター前ヒット

さて今日は、ベースボールのお話……ではなくて、センター試験に関しての記事を書いていきます。
大学受験で避けて通れないのがこのセンター試験です。国公立大学の基準になるのはもちろんの事、私立大学でもセンター利用入試なるものを導入しています。
私の極端な考えを申しますと、大学受験はセンター試験が全てです。
理由は、国公立大学においてセンター試験は予選大会だからです。
予選大会を勝ち抜かなくては、本大会には出られません。センター試験も同じです。センター試験の得点率が低い(センターリサーチで D 判定以下)と、志望する大学を受けることは、ほぼ不可能になります。(受けられないことはないですし、D判定、E判定でも受かる人はいます。 )実際はセンター試験と2次試験の配点にもよるでしょうが、センター試験の点数が良いことに越したことはありません。D 判定、E 判定ですと、学校の先生や塾の先生からは、志望大学の変更を促されることでしょう。
意外にも受験生は、センター試験の重要性を軽視しているように思えます。これまでの生徒の中で、首都圏の難関国公立大学を志望する生徒がいました。その子に夏休みの勉強を聞くと、数Ⅲを一生懸命勉強したと言います。確かに、その大学の2次試験の数学は数Ⅲが全てです。だからこそ、彼女は数Ⅲに一生懸命になったのでしょう。しかしながら、いざセンター試験を受けてみると、得点率は 65 %にも届かず、しぶしぶ地方の国公立大学を受験することになりました。結局、彼女の夏休みの勉強は無駄になってしまったのです。(地方国公立でも数Ⅲは必要だったので、完全に無駄とは言いませんが、出題率などを考えればほぼ無駄と言っても良いでしょう。)これ、ものすごくもったいないですよね。数Ⅲの勉強に当てていた時間を、センター試験の勉強に当てていたらどうなっていたでしょう。少なくとも第一志望の大学を受けることのできる確率は上がっていたことでしょう。彼女は先を見越した勉強をしていましたが、そのせいで予選でつまづいてしまったのです。
だから私は言いたい。大学受験はセンター試験が全てだと。
ほぼ全ての国公立大学で、センター試験の点数は加味されます。ボーダーより高い点数を取れば、2次試験でも余裕ができるし、私立大学だって、センター利用入試で合格できる。国公立の後期試験なんかには、センター試験の結果だけで合否が決まる大学だってあります。たとえ私立大学でも、センター利用入試で、3教科くらいであれば、その大学の記述試験で合格点を取るよりも、センター試験で得点率 85 % をとる方が簡単だとさえ思います。
以上のことから、センター試験はかなり重要なのです。極端な話、2次試験の勉強なんてしなくていいんですよ。まずは予選突破することが重要なのですから。そのあとのことは予選突破してから考えればいいんです。甲子園に出場したことのない学校が甲子園で勝つための練習なんかしますか??しませんよ。それと同じです。とにもかくにも、まずは予選突破できる実力を身につけましょう。
さて、前置きが大分長くなりましたが、ブログのタイトルである『センター前ヒット』これは、書籍のタイトルです。

「センター前ヒット」の画像検索結果
ある日参考書コーナーにて、ふと目にとまった『センター前ヒット』のタイトル。なぜここに野球の本があるのかと不思議に思い、手に取りました。少々読んでみると、そこにはセンター試験に向けての心構えや、何をどのように勉強すれば良いのか、が書かれていました。結局購入したのですが、これ、かなりオススメできる本です。
笠見未央さんという学習塾経営者が書いた本なのですが、塾生の実例などがありかなり説得力のある内容になっています。少しだけピックアップすると、【センター英語で 130 点前後の人は、単語力が足りていない。英語長文をスイカに例えるなら、英単語は種である。種なしスイカは食べやすいだろう。だからまずは単語を覚えることから始めよ。そして語学にはスパルタが必要だ。英単語は3週間で覚えろ。文法と長文の配点を考えたら、文法など捨ててしまえ。】という内容があります。もちろん英語だけではなく、その他の教科も勉強法などが載っていますので、これから大学受験を迎える人(まあ、高校3年生では遅いかと思いますが)には是非読んでおいてもらいたい1冊です。
学級文庫に置きたいところなのですが、数学を捨てて私立文系に移行するのもあり、といった内容もあるので(私自身は悪いことだとは思わない)、学校教育的に悩ましいところもあり、受験に意欲的な生徒にだけオススメしています。
文部科学省の意向で、センター試験は廃止されますが、それでもあと数年はセンター試験は残ります。センター試験がある受験生は是非ともその重要性を知ってもらって、満足のいく結果を出してもらいたいです。

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